case18

いい意味で互いに遠慮がない。
一橋大学大学院商学研究科 合格

2016年9月30日、私はこのNikken MBA Lab.での学習が実を結び、第一志望である一橋大学大学院商学研究科経営学修士コース(HMBA)に合格いたしました。まずは厳しくも優しくご指導いただいた波田野 年洋先生に御礼申し上げるとともに、本合格体験記がMBA取得を検討している方、本予備校への入学を考えている方にとって判断の一助となれば幸甚です。

【本予備校入学に至るまで】大学を卒業後、私は商社で働いておりました。業務の内容にも相応に満足しておりましたが、入社して数年経った段階で、将来的に事業投資等の大きな仕事に携わりたい、と考えるようになりました。しかし、詳細は割愛しますが、経営に係る総体的な知識の不足を感じたこと、そもそも在籍していた商社が商取引を中心として行っており、事業投資に関わるチャンスに乏しかったこと等により、一度キャリアを中断してしっかりと知見を深める機会を持とうと考えるに至りました。以上が、MBA取得を希望した経緯です。

その後、学習の効率性や金銭的事情を勘案して国内MBAを視野に入試情報収集を開始しましたが、如何せん情報が少なく、独学で学習を進めることは困難と実感。種々のノウハウを得るためにも、予備校の活用が必須と考えた私は、数校を比較検討した結果、Axel Education(Nikken MBA Lab.の前身)の門を叩きました。ここだけの話、当時はHPの造りも簡素で怪しさ満点(波田野先生、ごめんなさい)だったのですが、何となく「ここなら厳しく指導してくれる」との思いを抱き、直感に従って本予備校を選択しました(その後程なくして、この直感は正しかったと判明するわけですが)。

【小論文対策】
予備校入学後、まずは全14回の小論文対策でカリキュラムは幕を開けます。「パケット」と呼ばれる、課題文章(一般に販売されている経営書の抜粋)を自分で読み込んだ後、波田野先生から送られてくる小論文問題に解答。その解答をメールで提出し、翌日に波田野先生からメールで講評を頂きます。課題文章の読み込み~問題解答~講評がほぼ1週間スパンで進んでいくため、働いている身としては時間の捻出に苦労しましたが、手を抜いて中途半端な解答をしようものなら、すぐに解答内容の誤謬を波田野先生に見抜かれ、辛辣なコメントを貰ってしまいます。「○○との表現がありますが、意味不明です」「評価:不合格確実」といった具合に。そのため、初期の段階では休日丸1日を使って構成を練り、必死に解答を考えていました。しかし、そのような試行錯誤を何回か繰り返しているうちに、段々と自身の「書きグセ」や、論理構築の勘所が分かってきます。そのようなコツを得ることができて以降は、波田野先生にも「特にコメントする点はありません。完璧な内容です」とのお墨付きを頂けるようになり、当初抱いていた小論文の苦手意識は完全に払拭されました。全14回の問題をクリアした後は、志望校の過去問を使用した実践編が全4回あるのですが、その段階ではある種の思考パターンも確立され、実際の入試本番でもほぼ計算通りの時間配分&字数配分で解答を終えることができました。

【出願書類対策】
小論文対策が佳境に入るころ、志望校である一橋の出願書作成が始まりました。一橋の出願には、学習・職務の経歴、研究・キャリア計画をそれぞれ2,000字程度で記載しなければならないのですが、ある意味これが入試対策の中で一番大変だったかもしれません。自分の中で漠然と渦巻く「こんなことに興味がある」「将来こうなりたい」という思いを、不明瞭な状態から明確かつ骨子を持った状態へと昇華させなければならないのですが、こればっかりは一人で机に向かっていても達せられるものではありません。その点、波田野先生に出願書類の作成初期段階から何度も直接相談に乗っていただきました。そして時に、研究テーマ策定に役立つと思しき学術論文を提供いたただいたり、過去の合格者の事例等を紹介いただいたりと、手厚くバックアップしていただいたおかげで、「自分は何を研究したいのか」「自分は何者になりたいのか」という、MBAを目指すうえでの言わば土台となる部分をしっかりと固めることができました。

「MBAを目指しているのだから、研究したいテーマやキャリア計画なんて自分自身が一番わかっているのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、おそらくほとんどの人が、その「思い」を文章に起こしてみようとしてもうまく筆が進まないと思います。自分の頭の中で物事を考えている以上、「何となく」といった曖昧な状態で話が進んでしまっていることが多々ありますし、文章に起こすにせよ他人に話すにせよ、アウトプットを通じて初めてその曖昧さと対峙することになるからです。この曖昧さを取り除き、「思い」をブラッシュアップしていくためには他人の目が必要で、その点において正にプロフェッショナルである波田野先生にご指導ご鞭撻いただけることは、この予備校最大のメリットであると思います。

【面接対策】
出願書類の作成終了後、面接対策へとステージは移ります。私の場合は、対面・電話含め、計5回面接対策を実施いただきました。本番を想定した対面形式の面接対策を行えるだけでもありがたいのですが、波田野先生の場合は、こちらが言葉を濁そうものなら容赦なく切り込んできます。さらに、微妙な表情の変化や、こちらをじっと見つめる、刺すような目線も相俟って本番さながらの緊張感が醸し出されることにより、毎回背中に汗かくリアルな面接対策を経験することができました。また、一人ひとりのバックグラウンドに合わせて、面接内で言及すべき情報やすべきでない情報について具にご指摘いただけるので、本番を迎えた頃には「こういう質問に対してはこういう情報を含めて○○秒で返答する」といった具合に、対応策が極めてクリアな形で頭の中に形成されていました。

【ゼミ】
前述の対策に付随し、本予備校にはゼミが存在します。これは、本予備校にて進学を目指す他の受講生数名が一堂に会し、直接波田野先生からご指導いただくとともに、互いの出願書類等について意見を交換し合う場です。このゼミもまた、多くの学びを得ることができる、本予備校の大きな特徴であると思います。出願書類や、時には模擬面接の内容について他の受講生から種々意見を貰うのですが、プロである波田野先生とはまた違う、率直な意見を複数人から聞くことができます。また逆に、自分が他の受講生に対して意見を述べる際には、「どこに違和感を覚えるか」「より良い内容にするには何を変えればよいか」といった建設的な見解を提供すべく、仔細な点にまで注意しつつ他の受講生の言葉や考えを分析することになります。予備校での学習というものは、得てして一方通行的に指導を享受するだけになりがちですが、この「他者から批評されること」だけでなく「他者を批評すること」も十二分に経験できることは、想像以上に有益だったと感じます。なぜなら、出願書類の内容や面接での想定問答を考える際にも、独りよがりになってしまうことなく、「この点は他人から追及されそうだ」といった具合に、他者視点で批判的に内容を推敲することができるようになったからです。他の予備校では、なかなかこのレベルまで主体性ある学びは経験できないのでは、と思います。

【最後に】
本予備校は、他の予備校に比べれば受講生の人数も少ないですし、歴史も浅いかもしれません。しかし、その分、受講生と講師、そして受講生同士の距離が近いがゆえ、いい意味で互いに遠慮はありません。忌憚ない意見を、ド直球でぶつけてきてくれます。あまりに直球すぎるがゆえ、時に自信を失うこともあるかもしれませんが、当たり障りない誉め言葉をかけてもらって仮初めの自信を得るよりかは、辛辣な言葉で打ちひしがれながらも確固たる自信を手に入れるほうが、長い目で見て自分のためになると考えます。楽な道程ではありませんが、本予備校のカリキュラムを最後までやり抜くことができた暁には、試験本番がデジャヴに思えるくらい、研ぎ澄まされた状態で試験に臨むことができるでしょう。

  • 男性(歳)
  • 合格年度:2016
  • 氏名:匿名希望
  • 性別:男性
  • 学校名一橋大学大学院商学研究科 合格

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